GBA 大湾区グレーターベイエリアの弁護士

　昨年７月、初のGBA（大湾区・グレーターベイエリア　以下、GBAとはと云う）司法試験が行われ、多くの香港の弁護士であるソリスターやバリスターが受験しました。その試験結果が昨年９月３０日に発表され、香港の立法会議員でもある容海恩が合格したことを新聞で報告しているのをご覧になった方もいるかもしれません。
　私、アンディ・チェンもこのGBA司法試験に合格しました事をご報告致します。この試験のために通常の弁護士業務が終わってから睡眠時間を削り夜中に勉強していました。初めての司法試験だったため過去問もなく、かなり幅広い分野が範囲だったため合格出来るか不安でしたたが合格出来たことは一際嬉しいものでした。私は、中国大陸で使用するために、香港に関連する行為、事実、書類の真実性、合法性や法律意見を公証できる中国委託公証人(詳細は香港ポスト２０１８年１０月１９日号参照https://www.andysolicitor.com/hongkong-post/)でもあります。香港法をベースとしつつ、中国委託公証人、かつ、GBA司法試験合格したことにより、より日系企業が中国、特にGBAエリアでの発展に法律面から貢献していく所存です。

GBA大湾区とは？ https://www.bayarea.gov.hk/tc/about/the-cities.html地図

中国人民共和国国務院により制定され、正式名称は、Guangdon-Hong Kong- Macao Greater Bay Area 粤港澳大湾区(略称：GBA 大湾区)で、香港、マカオ、広東省、珠江デルタの９つ都市（広州、深圳、珠海、仏山、東莞、中山、江門、惠州、肇慶を含む）を指します。
　世界３大ベイエリアであるアメリカのNYやサンフランシスコや日本の東京のようなベイエリアの１つとなることを目指しています。下の表は、2020年時点におけるGBAエリアと世界産大ベイエリアを比較した表です。2020年時点では、大湾区の一人あたりのGDPは、他のベイエリアと比較するとまだまだですが、人口は、8617万人にもなりますので、今後、このGDPが伸びた場合の人口ボーナスを考慮すると世界トップの経済圏になることが考えられます。
　長期的な発展のためにも、大湾区の法律が国際化するために、より香港やマカオ弁護士が中国で法律業務を務められるのは重要となるためにこのGBAでの司法試験が誕生しました。
　規制緩和が進むことで、香港の弁護士にとっては大湾区内での幅広い活動が可能となり、ビジネスチャンスが拡大する一方、大湾区内企業にとっても、選択可能な紛争解決手段が増え、多元的な法律サービスを受けられることとなり、大湾区での投資、貿易や金融などがより盛んになることが期待されています。この大湾区は、中国の非常に重要な国策として進められていますので、短期的にも長期的にも発展していくことが見込まれます。

ANDY CHENG　鄭國有

弁護士　アンディチェン法律事務所代表
米系法律事務所から独立し開業。企業向けの法律相談・契約書作成を得意としている。香港大学法律学科卒業、慶應義塾大学へ留学後、在香港日本国総領事館勤務の経験もありジェトロ相談員も務めていた。日本語堪能
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